フィリピン株式市場は大きく回復しました。序盤から右肩に値を上げ続け、引けに大きくジャンプしました。前日比+143.33ペソ、+2.15%の6,822.15ペソで引けました。再び7,000ペソの大台を回復できるか否かの転換期を迎えました。個人的にはもう暫くは7,000ペソに戻すことなく、このあたりで揉むのではないかと思っています。もちろん何かポジティブなニュースがあれば7,000ペソに戻すとは思いますが、現状でポジティブなネタがあるのか鑑みればワクチン接種率くらいでしょうか。
先日、ついに台湾も自国でワクチン開発に成功しました。これによりますます世界のワクチン外交の波が激しくなりそうです。しかしフィリピンは中国との兼ね合いから台湾製ワクチンを使うことは考え難く、フィリピンはアメリカ、中国、ロシアの三つ巴の最前線となるような気がしています。現在のフィリピンのワクチンをめぐる状況は良くも悪くもドゥテルテ大統領の政治的戦略が色濃いな〜という印象を受けます。
コロナウイルスが蔓延する前のお話。
南シナ海に進出する中国と、それを阻止したいアメリカのにらみ合いが続いていました。この状況に眼を付けたのがドゥテルテ大統領でした。ドゥテルテ大統領はアメリカとの縁を切って中国を優先する発言を多く行うことで中国から経済支援を得ます。中国とフィリピンが近づいて困るのは日本ですから、日本は経済支援を条件にアメリカとの交渉再開を申し出ました。アメリカと交渉再開したフィリピンは経済支援を約束させ、さらに同盟関係も維持させています。結局、蓋を開けて見れば中国、日本、アメリカから経済支援を得た上にアメリカの軍事力の後ろ盾を得たフィリピンが出し抜いた形になりました。
このような経済支援の動きの中でコロナウイルスの蔓延が始まりました。そして大国が挙ってワクチン開発に成功すると、アフターコロナを見据えたワクチン外交が始まりました。現在のフィリピンのワクチンの輸入状況を見ても経済支援の時と構図は変わっていません。このような大国の衝突を上手く手球に取るやり方こそドゥテルテ大統領の政治手腕と言えるでしょう。
そんなドゥテルテ大統領は次期副大統領に出馬する意向です。次期大統領はこの状況を利用して上手く立ち回れるのか。その手腕を問われるのではないかと思います。そういう意味ではドゥテルテ大統領の娘さんが大統領となるとかなり政治的には面白くなるんじゃないかとは思っています。
話を株に戻しまして・・・。
AC Energyは少しですが値を上げる展開となりました。9.29ペソで始まると、9.20ペソまで値を落としましたが9.34ペソの高値を付け、少し下げて9.31ペソで引けました。前日比+0.03ペソ、+0.3233%となりました。
AC Energyの1ヶ月の運用の最終的な評価損益は+1,787.94、+3.95%となりました。
最終的には基準線を上回り、1ヶ月で約+4%のパフォーマンスを上げることが出来たと言えるでしょう。今回は10万円ですから単純に言って4000円の利益です。1ヶ月で4%って個人的にはあまり良いパフォーマンスとは思っていません。なんならJFC (ジョリビー)のパフォーマンスは+10%を超えていますし。しかし100万円で4万円の利益、1000万円なら40万円とスケールを大きくしていくと意味も変わってくるでしょう。ジョリビーに1000万円突っ込んでいたら今頃100万円の利益にほくそ笑んでいたことでしょう。
今回の結果がテクニカル分析の賜物と言えるのかと問われれば極めて微妙な気がしています。一時期テクニカル分析的にも売りに切り替わる場面があり、また値を戻したのはPSEiの構成銘柄に組み込まれたことが一番大きな要因だったように思います。n=1の実験でしかありませんが、僕はやはりテクニカル分析に有用性はないと結論付けます。ただのおまじない程度、なんとなく購入する時の参考程度でいいんじゃないかと思います。
AC Energyは実験対象銘柄だったのでポートフォリオに組み込んでいませんでしたが、せっかくPSEiの構成銘柄に選定されたことですし、少し買い増しして毎月公開するポートフォリオに組み込みたいと思います。
ブログの毎日更新という側面もあったわけですが、内容の薄い記事ばかりになり有意義じゃなかった感も個人的には否めません。結局この記事のために時間を割かれていたわけですからね(笑)
あまり参考になったとは思えない実験ですが、1ヶ月間のお付き合いありがとうございました。