ABキャピタル証券への入出金は銀行口座が利用できた方が圧倒的に便利です。やっぱり円からペソに両替したりするの面倒ですしね。しかし問題はフィリピンの銀行口座を日本に居ながら開設できるのか、という点です。
論点先取して言えば、2021年4月現在で日本に居ながら株式投資だけではフィリピンの銀行に口座を開設することはできません。フィリピンの銀行口座を開く最も早い道は不動産投資でしょう。不動産投資は事業と取れるので銀行口座を開くことができます。
Philippines National Bank (以下、PNB)でペソ建ての普通預金口座が開けるのか聞いてみました。今回は日本語を解する担当が不在だったため全て英語で聞くことになりました。結果として銀行口座を開くことはできませんでしたが、とても紳士的に対応して頂いて感謝しています。
PNBへは次のような内容で聞きました。
株式投資をする際に円からペソへ両替するのは不便なのでペソ建ての普通預金が開設したい。ただし僕はフィリピンの長期滞在ビザや永住権、またフィリピン国籍も持っていない日本人である。この場合でもペソ建ての口座開設は可能かどうか。
担当からは「残念ながらPNBでは外国人の株式投資のために口座開設はできません。株式投資するならばAB Capital Securitesに問い合わせてください。PNBでは証券口座への送金のみであれば受け付けることはできます」という返答を頂きました。ここでABキャピタル証券の名前が出たことに少し驚きました。フィリピンの株式投資では結構メジャーなんでしょうね。
ここで株式投資用の口座と勘違いされたのではないかと思い、次のようなことを伝えました。
既にABキャピタル証券での口座開設を終えて実際に投資を行っている。ABキャピタル証券から引き出す時にはドルか円に両替しなければならず、また手数料も必要なので銀行へ資金を移したい。僕の理解が正しければ、外国人のペソ建ての銀行口座の開設は出来ず、窓口での送金サービスのみを行っているということで良いか。
担当からは「PNBは日本の規制に基づき個人口座を開設できるのはフィリピン人のみとなっています」ということを伝えられました。また何か方法があれば連絡しますということですが、あまり期待は出来ないかなぁ〜と思っています。
これは単純な話で、ABキャピタル証券に引き出したい旨を伝えるだけです。ただし円かドル(ドル建ての銀行口座を指定した場合)に両替されるので、その時のレートに左右されてしまいます。また当然のことながら時間もかかってしまいます。この手間を省ければと思うのですが、やはりフィリピンに行けるようになってから直接現地で銀行口座を開設する方法が今のところ現実的かもしれません。
ただ個人的に直近で引き出す予定はありませんし、そんな短期売買をするスタンスでフィリピン株へは投資していないので、フィリピンに行ける時になったら小切手で振り出すことを考えています。
フィリピン紙幣は1,000ペソが最高額ですから、例えば100,000ペソの買い物をするのに紙幣を準備するのは現実的にいろいろと問題です。そこで意外にも小切手が多用されていたりします。
ABキャピタル証券は小切手の振り出しも対応していますし、大きな買い物をする時のためと考えておけば、意外に不便でもないのかもしれません。
どうしてもフィリピンで銀行口座を開くためには、まずは不動産投資をするのが近道でしょう。
不動産投資は立派な事業ですし、実際に生活するためには銀行口座の開設も必要ですから、この場合は比較的に簡単に銀行口座を開設できるそうです。
個人的にフィリピンに住む以外の不動産投資はリスクが高い割にはメリットが少ないような気がしています。
まず外国人がフィリピン国内の土地の所有はできません。唯一コンドミニアムなどが例外となっています。しかしコンドミニアムはサービスが素晴らしくても建物である限り老朽化します。どこまでメンテナンス計画がしっかり立てられているのか不分明です。なんならスクラップ&ビルドするんじゃないかとすら思っています。日本のように毎月少しずつ積み立てて修繕計画をしっかりしているというのを聞いたことがないだけに、長期的な投資としてはデメリットの方が大きいかなぁーと思っています。
不動産購入に関して、英語での交渉力と問題解決能力があれば現地の不動産屋に聞くのが早いような気がします。そんな不動産屋が見つけられない場合はCarousellを利用してみるのも手だと思います。フィリピン人が愛して已まないLazadaやShopeeなどにはない不動産のカテゴリーがあり、そこからバイヤーに直接コンタクトを取ることができます。
どうでもいい話ですが、アジアでEC進出するならAmazonよりもShopeeが圧倒的です。
脱線しましたが、特別な属性がない日本人である僕はフィリピンの銀行口座は現在(2021/04)開設できませんでした。
まだ可能性は残っていますから引き続き調べてみたいと思います。