MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)はニューヨークに本拠を置く金融サービス企業で、国別や産業別、あるいは先進国やエマージングなど幅広いジャンルに及ぶ指数を提供しています。もちろん日本の株式市場にもMSCIに連動するETFが多くあったりします。その指数の基盤となる銘柄のレビューは毎年2月、5月、8月、11月に行われ、銘柄の追加や削除が行われています。世界中の投資家が注目し、そしてベンチマークとして利用しているから銘柄入れ替え時には出来高が大きく増えます。新たに指数に採用されれば買い需要を産み、除外されると逆に大きな売り需要をもたらします。
例えば日本市場で一例を上げれば、2021年5月12日に名古屋鉄道を指数から除外されました。その結果として11日まで2,500円代だった株価が年初来安値を更新し続け、結果として5月25日には7年来の安値1,897円まで売られました。このような強い影響力を持っているのがMSCIです。
ということで、11月11日にMSCI Philippines Indexのリバランスが公表され、僕のポートフォリオの主要銘柄MONDE NISSINとAC Energyの2銘柄がドンピシャで採用されました。
世界各国のリバランスをご覧になりたい方はIndex ReivewのMSCI Global Standard Indexes List of Additions/Deletionsにて御確認ください。
採用されればそれなりの資金の流入が想定できますから株価の上昇を見込めますが、仮に除外されると瞬く間に株価が下落します。採用されたことは喜ばしい反面で将来不安が増えたようにも思います。
なお11月30日に入れ替えが行われます。時にMSCIの入れ替えを狙ったコバンザメ戦略というものがありまして、要するに入れ替えが行われる30日までに程よいところでコツコツ拾って30日には手仕舞いする戦略ですね。フィリピン株でそこまでするメリットはあるのか分かりませんが、そういう戦略で生き残る人たちもいます。
いずれにしても僕にとってはポジティブなニュースですから、入れ替えまで推移を楽しみたいと思います。