ABキャピタル証券より以下のようなメールが届いたかと思います。
12/24と12/31は半日だけの営業となりますのでご注意ください。
12/24がクリスマス・イブとして知られていますが、どうして25日じゃなくてEveの方が祝われるのか。そんなことを学生の頃に疑問に思って調べてことがあります。単に時間の捉え方が変わったというのが結論なわけですが、日本「も」知らない間に時間の捉え方が変わっているのが興味深い点です。
ヨーロッパでも日本でも昔は日没で日付が変わっていました。したがって12/24の日没がクリスマスになるわけですね。そんなこんなで現代で言うところのイブが重要なわけです。日本でも日没後を「初夜」日の出後を「後夜」とし、日没の初夜をもって日付が変更していました。だから日没前から日没にかけて撞くのが本来の意味の除夜の鐘で、深夜の24:00に鐘をゴンゴンと鳴らすのは日付変更の時間概念が変わったことによる比較的新しい文化と言えます。そりゃうるさいという苦情があっても然りなんじゃないかなと個人的に思っています。大晦日や新年がみんなが休みなわけではなく、電力会社や今ならサーバー管理会社などで働く人には大晦日も新年も関係なく、しっかり寝て働きに出なければなりません。それを夜中にゴンゴンと鐘を鳴らされれば苦情の一つも言いたくなるというものでしょう。風情がなくなったのではなく、そもそも文化が捻じ曲がっているわけです。
そんなこんなでフィリピンの半日営業は24日の午後というクリスマスのEveに準備をして、24日の日没後のクリスマスに備えるという感覚なわけです。
台風の影響でオンライン英会話スクールの授業数が減っていると聞いています。特にセブを中心として甚大な被害が出ており、僕もできることをしていますが追いついていない状況です。この状況でもオンライン英会話を提供できるということがセブの人たちの命の綱だったりするので、回線状況などが不安定でも我慢して受けてもらえればと思っています。ちなみに日本のオンライン英会話のペナルティは屈指の厳しさがあります。回線を理由に苦情を言うのは個人的には控えてあげて欲しいと思っています。インターネット回線ばかりは個人の努力ではどうしようもありませんし・・・。
もしオンライン英会話でセブアノ、あるいはビサヤ語が話せる先生を見つけたら
Maayong pasko ug malipayong bag-ong tuig!
メリークリスマス、そして明けましておめでとうございます!
(ミンダナオ島ではMalipayon paskoともいうことがあるそうですがセブ島ではMaayong派が大多数です)
と声をかけてあげてください。タガログ語も理解してくれますが、やっぱりその土地の言葉で話される方が嬉しいものですし、元気づけられるかもしれません。
ところで学者の間でもフィリピンの多様な言語はDialectなのかLanguageなのか見解が分かれています。個人的には文法体系と語彙の相違の観点からLanguage派です。例えばタガログ語話者にNiado ko sa tindahan (私はサリサリストアに行った)と言ったって通じません。え?サリサリストアで何したの?くらいの返事があるくらいでしょうか。タガログ語ならPumunta ako sa tindahanとなるわけです。こんな感じで、もう動詞から言って違うわけです。「サリサリストアに行った」と「サリサリストアに行ってん」と言ったって日本人なら理解はできますが、タガログ話者はビサヤ語をほぼ理解できないというくらいの差があるわけです。だからLanguageなのだという学派ですね。そもそも国という政治的な線引きと人の文化の線引きをイコールと考えるのが無理なわけで、フィリピンという1つの国だから、その公用語に対して他の言語は全て方言という考えはちょっと乱暴すぎやしないかなーという思いがあります。
で、タガログ語の「メリークリスマス」と「明けましておめでとうございます」も一応載せておけば
Maligayang pasko gu manigong bag-ong taon!
と言ったところでしょうか。
地味にタガログ語が得意ではないヘンテコな生き物なのでこれくらいで勘弁してください。