フィリピンがワクチン接種済みの特定国からの観光客を受け入れて早くも10日以上が経ちました。フィリピン観光省によると、外国人観光客の受け入れ再開から10日間で11,900人の外国人観光客及び10,074人のバリクバヤン(旧フィリピン国籍保有者等)がフィリピンに訪れたと発表しました(DOT bares higher tourist influx since reopening)。
観光省長官のBerna Romulo-Puyat氏はフィリピンの観光産業の復興を加速させ、またこの傾向が持続し、観光産業だけでなく経済の回復と成長を支えることになると述べています。
興味深いのは外国人観光客の内訳です。
アメリカ人が断トツで多いのは州ごとに異なりますが基本的に帰国後の隔離期間がないことに由来すると考えられます。いくらフィリピンが受け入れを再開しても自国に帰った時に隔離期間が1週間あれば、それだけで渡航できる人が限られます。僕のアメリカ人の友人は既にタイやフィリピンなどで観光を楽しんでおり、何だか羨ましい思いがします。こういう時にフィリピン人は”Sana al”という表現を使います。
韓国人観光客が多いのは英語学習のような気がしています。今でこそセブと言えば英語留学で有名ですが、もともとは韓国人がセブに住む人たちの英語力に目を付け(Amazonなどのコールセンターなどが主にセブにある)、それに日本企業が乗っかった感じというのが実状です。フィリピン人講師によるオンライン英会話は今でこそ日本資本の現地企業での採用というケースが増えてきましたが、数年前は韓国企業から講師を借りるという方法で運営していました。少し前に話題だったのですが、オンライン英会話のフィリピン人講師の質が全然違うというのは、韓国企業の研修を受けて出向した講師だったのか、あるいは講師の数を増やすために簡単な研修を経たアルバイト講師だったのか、という経緯があったりします。
フィリピンの観光は伸びしろが大きいですし、さらに隔離期間などの撤廃で海外で働くフィリピン人(OFWs)もますます増えていきます。個人的にはコロナウイルスからのフィリピン経済の復興は目覚ましいスピードで成され、それを超える経済成長が今後見込めると思っています。
誰が言ったか先進国での金融危機や有事の時には新興国や金などに投資をすべきという話があります。それが本当かどうかは分かりませんが、個人的にはフィリピン投資に関しては少し楽観的な見通しを持っています。