このブログとは別名義で電子書籍をAmazon KDP、いわゆるAmazonのKindle Direct Publishing(キンドルダイレクトパブリッシング)で出版を続けてきました。ここ最近Amazon KDPのカスタマーサービスの対応が本当に意味が不明で日本語が通じるのに言葉が通じない状態で辟易していたので、万が一のことも考慮してAmazon以外での電子書籍の販売を検討しました。とは言っても世界規模での知名度や読者のアクセスのしやすさを考えると楽天Koboなど日本企業は論外となってしまいます。確かにKoboはカナダの会社を買収したものですけども、Koboにアクセスできる地域は比較すれば限定的となり魅力がありません。消去法+検索結果での露出度を考えればGoogleブックス一択でした。
Amazon KDPで電子書籍の販売の印税は2種類あります。Amazonでの専売にすると印税は70%になりますが上限の値段も決められています。その代わりにAmazon Unlimitedなどで1ページ読まれる毎に印税が発生する仕組みがあります(Kindle Edition Normalized Pages, KENP)。と言ってもAmazon Unlimitedで読まれて収益が発生する仕組みは名が知れた著者でない限り大きなメリットがありません。そのためKENPを外したいと考えるのが僕のような場末の著者の考えるところですが、KENPを外す場合はAmazonセレクトを解約しなければなりません。そうなると印税が35%に下がります。印刷物の出版物で印税が30%もあれば御の字ですが電子書籍業界で印税30%は話にならないほど低いです。
そんなこんなでAmazonセレクトに登録して70%の印税をウマウマしたいわけですが、僕はAmazon KDPのカスタマーサービスの日本語が通じるのに話が通じない状況に業を煮やしてしまいました。
メールの全文を公開したい思いに駆られていますが大人の事情で公開は控えます。はっきり言って「え?これってアマゾンからのメールでいいんだよね?」というくらい話が通じません。例えると「1足す1は?」と聞いてるのにダンゴムシの食性について延々と述べられます。さらに相手の土俵に立ってダンゴムシの食性について質問をすると、今度は「ツマグロヒョウモンの幼虫は、その見た目に反して毒を持っていません」という返事を受け取ることになります。ツマグロヒョウモンって何ですかって質問するじゃないですか?そうするとリービッヒ冷却器の使用方法が送られてきます。
こんな状態の会社とやりとりするだけ神経をすり減らすだけなので、会社で出版しているものはAmazonでの新規出版の停止、個人で出版している分に関しては今後はAmazonセレクトに登録せず、アマゾンで販売している電子書籍は一律値上げする方針にしました。そして先に述べたようにGoogleブックスでの販売にしました。これが出来るのはニッチな業界かつ業界の最先端にいたりするので、Amazonから引き上げてGoogleブックスでの販売にしたら顧客がGoogleブックスに流れるという状態なので、今回の戦略転換による売上低下の危惧はしていません。
Googleブックスの印税はアジア地域だと52%でヨーロッパやアメリカなどであれば70%の印税となります。Amazonセレクトに登録しない場合はGoogleブックスの方が圧倒的に有利です。そして何より目論見通りに検索にめちゃくちゃ強くなります。僕のいくつかの著作のタイトルを検索すると別のページが表示されていましたが、Googleブックスで販売が承認されるとトップに踊り出ます。ナニコレ強すぎる・・・という状況です。
何より言葉が通じるだけで十分です・・・。Googleは「人生、宇宙、すべての答えは?」と聞いてもきちんと答えてくれます(随分前のネタですけども)。ユーザーが求めているものってインターフェースの使いやすさや利便性などがありますが、いざという時のサポートも極めて重要だと思うんですよね。それがAmazon KDPには欠けているような気がしています。
と言っても、まだまだGoogleブックスでは取り扱いを始めたばかりですから、今回の決定がどのような影響となって表れてくるのかは未知数です。
みんな大好きPassive Incomeですが、僕は電子書籍の出版というのも一つの手だと思っています。僕の状況としては電子書籍の販売を著者として辞めない限り、たぶん出版そのものを辞めても生きていけるくらいに成長しています。
このブログを読んで、こんな下手な物書きでも電子書籍でそれなりに食っていける可能性があるというEnpowermentになればとは思います。ちなみに僕の出版している書籍はTwitterなどのSNSを使ったり、とにかくマーケティングなんて一切行っていません。これくらい結構ニッチな業界を攻めればいいんじゃないかなとも思います。日本の川の写真とデータを集めるだけでも立派な本が完成しますし、現代は何が受けるかは本当に分かりません。英語など外国語でそれらが書ければマーケットは全世界になります。
ちなみにフィリピン株とかベトナム株とか、それなりに情報をまとめて出版すると結構売れると思います。…というのが僕のブログのキーワード「フィリピン株」だけの新規アクセス数などを見ての感想です。アクセス数だとか敢えて公開していませんけども、こんな場末なブログでもそれなりの数字が出ています。そもそもフィリピン株ブログじゃないんですけどね(笑)
ネタなんてそこらへんに転がっていますから、あとは継続が力なんだと思っています。本を一冊書いて売れなかったから諦めるのは勿体ないです。十冊書けばそれなりのプレゼンスを得ますから、ちらほらと売れるようになってくるでしょう。僕は別にセミナーを開いたりしませんけども、フィリピン株にしたって電子書籍業界にしたって、もっと人が集まれば状況が改善されて楽しくwin-winになれると信じています。そんな感じで生きてます。
そんな雑記でした。