フィリピンの建築業と言えばDM ConsunjiやEEI Corporationなどがありますが、この10数年の間で大きく成長した企業にMEGAWIDEがあります。
MEGAWIDEはEdgar SaavedraとMichael Cosiquienがデラサール大学を卒業した翌年1997年にケソン市に設立した会社です。2004年に法人化し、2011年に上場した比較的新しい企業の一つと言えます。しかし、そのプロジェクトは非常に重要なものが多く、その成長は注目に値するものがあります。もっとも知られているのが2014年のマクタン・セブ国際空港の建設です。その後のリノベーションなども請け負っており、新興企業としては異端中の異端と言えるでしょう。
5月2日にクラーク国際空港の新ターミナルが正式運用されましたが、このターミナルの建設もMEGAWIDEが請け負っています。さらに5月5日には日本の東急建設と飛島建設と共同でマニラ首都圏地下鉄計画の2駅の建設を受注したとIRで公表されました。この地下鉄はBuild Build Build計画の一貫で、ドゥテルテ大統領が日本から資金を引っ張ってきた、いわゆる円借款で建築されます。
これほど華々しい企業であるにも関わらず、最近の株価は低迷を続けています。
チャートを見る限り、地下鉄の受注などにもあまり反応していないようにも思えますね。ただコロナ前の状況に戻るのではないかと思うと投資妙味がありそうな気がしますね。財務状況を見ても決して悪いものではありませんし、ちょっと期待ができるような気もします。と言っても個人的にテクニカル分析はおまじない程度のもので信用に値するものではない、ましてやお金を出して分析データを買うなんて投資効率的に最悪と思っているくらい否定派ではあるので、今後の事業計画などから冷静に収益が上げられる点から考えて投資した方が良いと思います。
マニラ地下鉄の全面開通はコロナウイルスの影響で2025年から27年に延長されていますから、そういう意味では27年までは安定した収益があるという意味ではMEGAWIDEの業績的には問題がなさそうな気もします。
ただ投資は何が起きるか分かりませんから、投資は自己判断で自分で納得して行って欲しいと思います。