フィリピンの新大統領BBMことボンボン・マルコス氏と同氏に対する懸念とか。

去る5月9日にフィリピンでは大統領選が行われました。当初からの予想通り、BBMことボンボン・マルコス氏が大統領に、サラ・ドゥテルテ氏が副大統領に当選しました。ドゥテルテ大統領の路線を継続するという政策で、僕も個人的にはBBM派なのでフィリピンの成長に期待を寄せています。一方で懸念材料がないわけではないのが実状です。

先日、Leni派の友人がBBM氏はアメリカなど多くの国でPersona non grata、いわゆる入国拒否の対象となっている人物であるということを聞きました。ということで少し掘り下げて調べてみたところ、Persona non grataまで厳しいものではないにしても、確かにアメリカへ入国するにはリスクがあるのではないかと思いました。しかしフィリピンの大統領として渡米することもあるでしょうし、一体どうなるのでしょうか、という懸念です。

独裁者の息子、いわゆる相続人として

僕は個人的な経験から、このような「独裁者の息子」というようなレッテルを貼るのが大嫌いなのですが、仕方がないのでしょう。人というのは得てしてこの手のレッテルが大好物ですし。しかし実はこの表現は一つの問題を皮肉なことに上手く表現できてしまっているのです。

改めて僕がフィリピンの歴史を述べるまでもありませんが、問題の部分だけをサラッと触れておきましょう。BBM氏の父・マルコス政権はフィリピンで独裁政権を敷きましたが、エドゥサ革命によってハワイへ逃亡します。父マルコス氏はフィリピンへの帰国の夢を持ちながらハワイで異国の鬼となってしまいました。これが今回のBBM氏はアメリカへ入国ができないのではないかという問題の原因の一つとなっています。息子ということは法律的には相続人であるわけで、その財産を相続するということは必ずしも利益だけを継承するわけではないからです。

人権侵害訴訟

実際にハワイの訴訟記録を読んでもらった方が早い上に誤解がないでしょうからリンクはきちんと貼っておきます。

In Re Estate of Marcos Human Rights Litigation, 910 F. Supp. 1460 (D. Haw. 1995)

少し抄訳したものを載せておきます。

※僕は法律に関する英語が得意ではなく間違いがあるかもしれないので必ず原文を読んで判断してください。

1971年から1986年の間にフィリピンで逮捕され拷問を受けた者、あるいは逮捕、拷問、処刑された者の家族(人権原告団)により、マルコス氏に対して多くの訴訟が起こされました。これらの訴訟はハワイ州連邦地方裁判所に集約され、1991年4月8日に集団訴訟として認定されました。マルコス氏は訴訟係属中に死亡し、妻のイメルダ氏と息子のBBM氏がマルコス氏の遺産の法定代理人として訴訟の被告になりました。妻のイメルダ氏とBBM氏は、正式な手続きに於いてマルコス氏の遺産の代表者として指名はされませんでしたが、マルコス氏の遺言に於いてマルコス氏の遺産の相続人の代表者として指定されていたため、連邦地方裁判所からマルコス氏の遺産の法的相続人として指名されました。

In Re Estate of Marcos Human Rights Litigation, 910 F. Supp. 1460 (D. Haw. 1995)

ということで、BBM氏は父マルコス氏の相続人となっており、これを否定もしていません。その証と言えるのが1992年10月16日にフィリピン地方民事裁判所で行われた遺言検証で、その結果として妻のイメルダ氏とBBM氏を含めた子どもに遺産が分けられました。つまりBBM氏はマルコス氏の遺産を相続する=人権訴訟の被告という立場も継承したということになります。

時は少し遡ってのハワイ。1992年9月24日に人権問題でマルコス氏に対して訴訟を起こしていた原告を支持する判決がおり、合計で19億6600万ドルの賠償金が言い渡されています。つまり、この支払いに関して相続人は責任を負うということになります。他にもマルコス氏が財産を隠すために建てた会社への人権問題など多くの訴訟問題が残されていますが、本当に枚挙に暇がないので割愛します。問題はBBM氏は人権侵害はなかったとして、これらを履行していない点です。したがってアメリカへ入国すれば、可能性として法廷侮辱罪などで裁判所から「ちょっといいですか?」という命令が下されるかもしれないというわけです。一方で支払ってしまえば人権侵害を認めることにもなるという、極めて難しい状況です。

このような経緯をLeni派は糾弾しましたがBBM派は否定を続けました。拷問などを受けた家族からすれば面白くないどころの話ではありません。BBM派は父は父、息子は息子だと主張してきましたが、法律的には相続人としての責任があるわけです。

今回の選挙がフィリピンの将来にどのような影響を及ぼすかは未知数です。ただ願わくは暴動などが起きず、きちんと過去と向き合いながら、そしてそれを引きずらずに清算し、フィリピンが平和に、そして成長することだけです。

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この記事を書いた人
株式投資とか不動産投資とか、あと旅行とか大好物です。これまで58カ国と10ヶ所くらいの微妙な地域を訪れました。英語の勉強もしていますが、なかなか上達しないのに色々な言語に目移りしがち。なぜかフィリピン株中心のブログになってますが、基本的には僕のしがない日記です。
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