少し前にJollibeeはもう少し値を下げるんじゃないかって話をしましたが、こういうナンセンスな話は僕の十八番ですね。ということでグングンと値を戻しているわけですが、第二四半期の売上がパンデミック前を上回る水準で過去最高になったというプレスリリースがありました。
少し補足しておくと、ジョリビーはSystem wide sales(システムワイド売上高)という表現を使っています。システムワイド売上とは直営店とフランチャイズ店の消費者向けの売上高の指標のことを指します。全世界の直営店だろうとフランチャイズだろうと、とにかく消費者への売上のこと、と覚えておけば問題ないかと思います。
中身を少し見ると、既存店の売上が32.6%増、新規店舗と新規取得による売上が7.2%増、それに為替の影響5%を加えて売上は44.8%増の731億ペソとなりました。収益は41.9%増の521億ペソとのことです。なおフィリピン国内の既存店舗の売上は前年同期比51.5%増となりました。パンデミックの規制緩和によって全ブランドで2桁増の伸び率となっています。一方で中国は上海などのロックダウンの影響で売り上げは2桁下がり、それをアメリカなどの売上がカバーした形となっています。逆に言えば中国の規制緩和されれば、さらに数字が伸びる可能性を示唆しているとも言えます。
僕は原材料費の高騰などで売上の下落を想定していましたが、価格設定や運営の効率化により店舗の運営コストと製造コストが減少したために結果として利益率が上がったようです。ちょっとJollibeeの経営陣って優秀過ぎませんかね。
プレスリリースに基づけば、2022年6月現在、Jollibee Food Corporationは34ヶ国で18ブランドを展開し、6,297店舗を運営しています。フィリピン国内には3,239店舗、海外には3,058店舗あります。内訳は中国に478店舗、北米に380店舗、EMEAA(Europe, the Middle East and Africa)に311店舗、ベトナムを中心に展開するSuperFoodsは561店舗、CBTL (The Coffee Bean & Tea Leaf)が1,059店舗、Milkshopを269店舗を展開しています。最も店舗数の多いのはJollibeeで1,546店舗、次いでCBTLが1,059店舗、Chowkingが609店舗、Mang Inasalが577店舗、Highlands Coffeeが525店舗となっています。
Mang Inasalはもっと少ない印象があったのですがChowkingにも迫る店舗すうがあったことに驚いています。というか何かJollibee凄すぎませんか。例えば吉野家グループは吉野家とはなまるの国内と海外の店舗と合わせて2,744店舗ですから単純に言えば約2.2倍の違いがあります。もちろん売上などの差もありますが、これだけの店舗数の差があるのは知名度にも差が出てくるというもので…。
とは言え、まだまだ世界情勢はキナ臭い状況です。万が一に備えた投資スタイルは保つようにしましょう。