Alliance Global Group (AGI)はお馴染みフィリピンのコングロマリットの1つで、その事業は不動産からファーストフード事業など多角的な事業を展開しています。
日本人にとって馴染み深いのはマクドナルドでしょう。ただし世界で唯一マクドナルドがファーストフード市場を席巻できていないのがフィリピンだと言われています。言わずもがな最大のライバルはJollibee (ジョリビー)です。
そしてアルコール事業では以前紹介したEmperadorがあり、コンドミニアムを購入されたことがある方ならMegaworldなどがあります。
アライアンス・グローバル・グループの第1四半期決算が5月20日に出ています(こちら)。それによると第1四半期の純利益は32億ペソで、2020年同期の40億ペソから20%減少しました。その原因はCovid-19のパンデミックによる隔離規制によるものだとしています。
親会社株主に帰属する当期純利益は26億ペソで、2020年同期の30億ペソから13%減少しています。また連結売上高は318億ペソで、2020年同期の380億ペソから16%減少しています。年初から2ヶ月は順調に回復基調にありましたが、再び規制などが強化されたために勢いが停止してしまったと述べています。
エンペラドールに関しては以前のポストでも触れたように好調だったそうです。
Megaworldは連結売上高101億ペソで、住宅部門が2%増、賃貸部門が32%増、ホテル部門が7%増と顕著に改善しています。また不動産部門の売上が59億ペソ、予約部門の売上が207億ペソ、賃貸事業は31億ペソなど大幅に改善しています。
ただしトラベラーズ・インターナショナルが11億ペソの純損失を計上し、売上高が52億ペソで2020年同期より24%の減少と少々厳しい状況です。
Covid-19の影響があるにしても、ちょっと厳しい第1四半期だった印象を覚えました。注目したいのはMegaworldの好調さです。この回復傾向はCovid-19の終息後の利益を目論んだ人たちの投資なのか、それとも単に景気が上向いたが故の好調なのでしょうか。
第二四半期にどのような回復劇を見せるのか楽しみではあります。