【フィリピン株】優先株って実際のところどうなの?夢の配当金生活が叶うかも?

少し前に配当ランキングで優先株について触れましたが、実のところ上場している日本の優先株式って今のところは伊藤園(25935)しかないんですよね。観点を変えれば「日本では優先株ってあまり知られていないんじゃ?」というわけです。もちろん日本とフィリピンとでは法律も違うわけですから、フィリピンの優先株制度について少し掘り下げてみたいと思います。

ざっくばらんに言えば

優先株はPreferred stockやPreferred sharesと英語表記、あるいは省略形のPref.などが使用されています。優先株は普通株を持つ株主よりも先に配当金を受け取ることができたり、あるいは配当金が優先的に支払われるものです。また企業が倒産した場合には優先株の保有者は会社精算後の財産を普通株を持つ株主より優先的に受け取ることができます。このような特権に対する主たるデメリットは、株主総会で重要な経営判断に投票する権利、いわゆる議決権がありません。

優先株を買うには

普通株式と同じく市場で売買されているので、ABキャピタル証券などの現地の証券会社を通じて買うことができます。日本で唯一フィリピン株を扱っているアイザワ証券の取り扱い銘柄一覧を確認しましたが、優先株は取り扱っていませんでした(2021年6月現在)。つまりデルモンテやAyalaの優先株を買うには現地の証券会社で口座を開いて購入するのが現在のところの唯一の方法です。

ただ優先株のチャートや一日の取引量などを見てもらうと分かるように、優先株は普通株のように頻繁に取引されておらず、また企業も普通株のように優先株を市場に出すことはありません。多くはIPOで提供され、その条件などの詳細も同時に公開されます。

優先株のメリット

フィリピン株における優先株のメリットは大きく分けて4つに分けられます。

  • 優先的な配当のため配当金が通常よりも多い
  • 株価の変動が少ない
  • 会社精算後の財産を優先的に受け取れる
  • 買い戻しが行われる

まず、優先株は優先的に配当金を受け取れるので通常よりも配当金が多く貰えます。また企業の業績が悪くても余程のことがない限りほぼ配当金は支払われますし、その配当金が増えることはあっても減ることは稀です。

また普通株のように頻繁に取引があるわけではないので株価の変動が少なく、ほぼ安定していると言えます。値上がりの楽しみは普通株式に勝らなくとも、値下がりによる精神的ダメージは圧倒的に少ないと言えるでしょう。

優先株の株主は仮に会社が精算することになった場合、負債などを支払った後に残った財産を優先的に受け取ることができます。

最も興味深いのは会社による買い戻しが起こることです。例えばサンミゲルは60億ペソで優先株を買い戻ししていますし、またアヤラ・コーポレーションは優先株の買い戻しに加え、買い戻しが完了するまで配当金は全て年利5.575%を支払っています。この買い戻しが発表されれば、株価の上昇も見込めますし、さらにそれまで高い配当金を獲得できるチャンスがあると言えます。

優先株のデメリット

優先株のデメリットとして主に4つ上げることができます。

  • 税金を都度に払うことになる
  • 流動性が低い
  • 株主総会における議決権がない

配当金が多くても税金はその都度支払う必要があるので、配当金を支払わずに企業の拡大に充てる企業の方が結果的に株価の上昇量から得をする場合があります。

また流動性が低いことは株価の安定をもたらしますが、いざ売りたくても買い手がいない場合があるため、すぐに現金化したい時などには不向きです。

フィリピン株の場合は多くの人が気にしていないかもしれませんが議決権がありません。ただ全く制限されているわけではなく、会社の存続に関わるような決定などの議決権まで制限することはできません。

意外に優先株でいいのでは?

僕を含めて、恐らくフィリピン株に投資する人は頻繁に売買をすることはないと思っています。優先株にはダブルバガーやテンバガーの夢はありませんが、普通株よりも配当金が多く支払われるわけですから、それを種にコツコツと普通株式を買い集めるのも戦略の1つとしてアリではないかと思います。この作戦は毎月分配型の投資信託を買うよりも個人的には全然良いと思います。

例えばPetron Pref B (PRF2B)は2020年の実績で17.14575ペソを年に4回、つまり1年で68.583ペソの配当金ですから、配当利回りは(2021年6月11日の株価:1035ペソ)6.62637681159%になります。

フィリピン株の優先株の配当金は利回りが良いものが多くありますから、外国税額控除などを利用すれば意外にいい成績になるんじゃないかな〜なんて思っています。

夢の配当金生活ができちゃう?

フィリピン人の生活水準に合わせた場合、例えば日本でオンライン英会話で活躍中の講師は平均的に月収2万円あれば御の字です。フィリピンの場合は13ヶ月の給料を支払うことが法律で義務付けられていますから、単純計算で年収26万ペソになります。これは正直マニラで暮らすには辛い金額です。セブ郊外(タリサイやマンダウエでも少し高いかも)で自動車を持たないなど贅沢しなければ生活できる金額です。

このようにマニラ以外のフィリピン人と同じ水準の生活をして働かずに配当で暮らすことを考える場合、1000万円をPetron Pref Bに突っ込むことで年60万円、つまり約30万ペソを得られますから日本株では不可能な夢の配当金生活もフィリピン株に投資しつつフィリピンに住むことを条件にすれば叶う可能性があるわけですね。これが2000万円になれば、もう少し生活水準を上げてフィリピンで生活することができるわけです。

日本に住むことに未練がなければ選択肢として十分ありだと思いませんか?

ただMegaworldが建てるようなコンドミニアムに住むような生活であれば、やっぱり2000万円をPetro Pref Bなどに突っ込んでも厳しいんじゃないかなとは思います。

ということで

フィリピン株への投資の選択肢の1つとして優先株を視野に入れてみるのもポートフォリオ的に面白いかもしれませんね。財閥の多いフィリピン株の議決権を持ったところで、と思いますしね。

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この記事を書いた人
株式投資とか不動産投資とか、あと旅行とか大好物です。これまで58カ国と10ヶ所くらいの微妙な地域を訪れました。英語の勉強もしていますが、なかなか上達しないのに色々な言語に目移りしがち。なぜかフィリピン株中心のブログになってますが、基本的には僕のしがない日記です。
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