日本に居ながらフィリピンの証券口座を開設してみた ~その1~

※口座開設方法を別にまとめておきました。

無事にフィリピンの証券口座を開設できたので、そのプロセスを紹介しておきたいと思います。と言っても複雑なものではなく、少し英語が出来れば問題なく開設することはできると思います。ただ何か問題が発生した時には英語で問い合わせをしたりしないといけないので、英語に自信がなければ代行業者などに依頼をする方が安全かもしれません。

先に言っておけば、最後に英語で簡単な面接がありました。内容は中学生レベルのものですが聞き取りが出来ないとつらいと思います。もし不安があればレアジョブなどのオンライン英会話で「日本に居ながらフィリピンの証券口座を開設してみた ~その2~」で紹介している簡単な本人確認のオンライン面接があるというリクエストをすれば丁寧に指導してくれると思います。

今回、口座を開設した証券会社はAB Capital Securities(以下ABキャピタル証券、AB証券)です。

フィリピンではもう1つメジャーな証券会社としてCOL Financialがあります。こちらはフィリピン人の友人も使用しているので機会があれば開設してみたいと思います。AB証券の顧客ランクは2つに分かれており、ランクがあがるとAB Capital Advantageが使えるようになります。一方のCOLは顧客ランクが3つに分かれており、最上級ランクだとRelashonship Manager (大口顧客専門マネージャー)のサービスを受けることができます。

AB証券に決めたのは専用のスマホアプリでの売買が出来る点でした。またトレードに関して日本語ページが用意されているので英語ができなくてもトレードに関して心配はないでしょう。ただ、とても有用なレポートなど(たとえばIPO情報の先取り)は全て英語ですので、簡単な英語が読める方が良いとは思います。

日本でフィリピン株が買える有名どころはアイザワ証券があります。しかし手数料を見ると最低手数料が5500円(買いの場合のみ、2021/06現在)とあります。これでは手数料損の方が大きいような気がして手を出しませんでした。

開設に必要な書類

AB証券で口座を開設するのに必要な書類は以下のように記されています。

  • Scan / photo of one (1) valid ID with three (3) specimen signatures on a piece of paper
  • Selfie with your valid ID
  • Scan / photo of one (1) proof of address
  • Bank account details

簡単な翻訳を下に載せておきます。

  • 有効な身分証明書と3回同じ署名をした紙を一緒に撮ったスキャンデータか写真を1枚
  • 有効な身分証明書と自撮りの写真を1枚
  • 住所の証拠となるスキャンデータか写真を1枚
  • 銀行の情報

※フィリピン政府が発行したIDなどは不要で日本で発行された身分証明書で問題ありませんでした。

ポイントは”scan”か”photo”かと言う点で、つまりスキャナーを持っていなくてもスマホで撮った写真で良いということです。僕はパスポート(身分証明書)とパスポートと同じ署名を3回した紙を一緒にスマホで撮って用意しました。

住所の証拠となる書類は運転免許証(日本国内発行で英語の記載なし)で問題なく受け付けられました。

銀行の情報、つまり口座番号などですが出金するために必要です。申し込みの段階ではスキップすることが出来るので、しばらく出金する予定がなければ証券口座を開いた後でフィリピンで銀行口座を開設するなりしたら良いと思います。海外の口座、つまり日本の口座にも出金できますが、僕個人はまだ出金する予定がないので口座開設後も空欄のままにしてあります。

まとめると僕が実際に用意した書類は以下の通りになります。

  • パスポート
  • パスポートと同じ署名を3回書いた紙
  • 運転免許証

AB証券は必要な書類として挙げていませんが口座を開設するにあたり最低入金額10,000ペソの入金が必要です。そのため先にWiseのアカウントを作っておくと良いと思います。以下の記事が参考になるかもしれません。

納税者番号(TIN)について

指示に従って入力を進めていくと、ACR NumberやTax Identification Number (TIN)という見慣れない単語に遭遇します。早い話が日本のマイナンバーのようなものです。もちろん僕はフィリピンで働いていないのでACR NumberとTax Identification Numberは空白のままです。ただしフィリピンの税制を確認すると投資でも納税する義務があります(AB証券では税金は源泉徴収されます)。TINはオンライン(eReg)で取得できるはずなのですが、未だに取得できた試しがありません。現在は会社を運営する人たちが従業員に対して発行するためだけに機能が絞られています。Form1904を申請すればTINは即日無料で取得できるのですが、現在(2021/06)の段階ではまだフィリピンに渡航できないので取得できていません。

これについて確認するとAB証券が徴収して政府に納税しているので何とか言っていましたが、口座開設される方は自分で確認してください。日本とフィリピンは租税条約があるので税金の面でメリットを得られるかもしれません。

日本に住んでいる限り、どこで得た収益でも確定申告する必要があります。そのため現地口座で売却益を得た場合なども基本的に確定申告しなくてはなりません。むしろ上述したように租税条約があるので、外国税額控除を適用すれば二重課税を避けられるという意味で有利になります。

詳しくは税理士に尋ねてください。

※追記

ABキャピタル証券で売買する場合は売却益などにかかるフィリピン国内の税金はABキャピタル証券で源泉徴収されます。したがってフィリピンの納税者番号(TIN)は不要とのことでした。しかし売却益に対しては日本国内の税金がかかる二重課税の状態になります。幸いなことにフィリピンと日本とでは外国税額控除制度が利用できますので、確定申告によって二重課税を回避することができます。

書類のアップロード

そんなこんなで指示通りに入力していると書類のアップロードまで辿りつきます。

ここで上記の書類をチマチマとアップロードしていきます。

パスポートと署名3回はこんな感じの写真で問題ありません。

わざわざスキャンする必要はありません。そもそもスキャナーを持ってませんし・・・(笑)

登録完了メール

ここまで問題なく入力が済むとAB証券からメールが届きます。自動返信メールですので、この段階でメールが届かなかったらメールアドレスの入力が間違っていたと考えていいでしょう。ただしまだ口座開設の依頼が受け付けられた状態であるに過ぎません。

次回に続きます。

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この記事を書いた人
株式投資とか不動産投資とか、あと旅行とか大好物です。これまで58カ国と10ヶ所くらいの微妙な地域を訪れました。英語の勉強もしていますが、なかなか上達しないのに色々な言語に目移りしがち。なぜかフィリピン株中心のブログになってますが、基本的には僕のしがない日記です。
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コメント (4)
  1. 佐藤広昇 より:

    フィリピン株で得た配当金は日本にいても受け取れるのでしょうか?

    1. Zumi より:

      こんにちはZumiです。
      AB Capital証券のFAQによれば日本と同じように配当金はAB証券の口座に入金されます。
      こちらの左側のカラムの”Deposit & Withdrawals”をクリックしていただき、”When I receive cash dividends, where goes it go?(配当金の受け取りの際はどこに入金されますか?)”のタブをクリックすると”Your cash dividends automatically goes to your online account as required under existing rules of the PSE. If you wish to withdraw your cash dividends, please see withdrawal procedures (配当金はPSEの既存のルールに基づいて自動的にあなたのオンライン口座に入金されます。配当金の引き出しを希望される方は引き出し方法をご覧ください)”とあります。
      参考になればと思います。

  2. Tm より:

    すいません、ab capitalで株買う時の、値段の項目に 自分で値段を書く意味がよくわかってないです。 (何円でもかける?)何かルールはあるんでしょうか?

    1. Zumi より:

      株の申込み価格についてですが、少しややこしくて買いたい株式の単元株数と価格によって異なります。例えばモンデニッシンの1単元は100株です。現在の値段は15ペソ台ですから10〜19.98ペソの価格帯に属しますから購入価格は0.02ペソ単位となります。別の記事(https://zumi.life/archives/76)で注文価格に関わるBOARD LOTについて触れていますので一度目を通して頂ければと思います。

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