AC Energyが28日に発表したディスクロージャーによれば、フィリピン国内の太陽光発電プロジェクトを開発するためにSolar Philippines Power Project Holdings社の子会社に10億ペソの融資するということです。また6月25日にProvincia Investment社と融資契約を締結し、Solar Philippines社がこの契約のスポンサーとなりました。
6/28のAC Energyの終値は8.42ペソで、1株6.5ペソの公募増資があった時から約2ペソ上げています。5/4にAC Energyの公募増資に応募しなかったわけですが、いや本当は応募したかったのですが、なんとも色々と悔やまれますね。
Solar Philippines社は、バタンガス州、カビテ州、ヌエバ・エシハ州、ターラック州で1ギガワット以上の太陽光発電プロジェクトの建設を計画しています。これが実現するとフィリピン太陽光事業史上、第1位、第2位、第3位の規模となります。Ayala社は2025年までに東南アジア最大の自然エネルギー生産者になるという目標を掲げており、その目的の実現に向けて順調に進んでいると言えるでしょう。ASEANが掲げる脱炭素の促進にも関連しており、今後の政府のバックアップも期待できるかもしれません。
またSolar Philippines社は500メガワットの太陽光発電所を建設するニュースもありました。ただこのニュースは電力不足の解消のために太陽光発電所を建設するというだけで、時期に関しては未定と伝えています。
個人的な懸念なんですけど、日本でも太陽光発電が流行ですが、太陽光発電所を建てるために山を切り開くというのは本末転倒でしかないように思っています。またセルの耐久年数などが上がってきているとはいえ、発電効率は年々下がっていきますし、そのためのメンテナンスも結構な費用が必要ですよね。豊かな自然を壊してまで発電所を建てる必要があるのか。その選択がフィリピンにとって吉と出るのか凶とでるのか。難しいところですね。
そんなことを考えているとパキスタン北部に行ったときのことを思い出しました。素晴らしい景観だったのですが電気を伝えるための鉄塔が景観を損ねていました。そんなことを現地の人にボソっと言った時に「君は旅行者だからそう思うんだ」と言われたことは今でも鮮明に覚えています。
住む人と旅行者とは必要としているものが違う。
フィリピンの人々にとっても電力は必要なものですから、そこに住まない僕が自然を破壊して太陽光発電所を建てることを本末転倒だと言うのは聊かそこに住む人のことを考えていないのかもしれません。