三井住友銀行がリサール商業銀行(RCBC, ティッカー: RCB)の普通株式101,850,000株(約4.99%)を取得する契約を締結したとリサール商業銀行が伝えています。詳細はPSE Edgeで確認してください。三井住友銀行は6/28にプレスリリースを出しています。三井住友銀行はリサール商業銀行のデジタルバンキングなどに目を付け、今後は協力してデジタルソリューションの構築を強化するようです。
リサール商業銀行は東南アジアで最も古いユチェンコ財閥(Yuchengco)が過半数保有している銀行です。1960年9月23日に創業し、資産規模ではフィリピン国内最大級の民間銀行で、2021年現在で418支店と1375台のATMを保有しています。日本との関わりは意外に多く、いすゞや三菱商事とのジョイントベンチャー契約を結び、1996年には伊藤忠などとルイシタ工業団地株式会社を設立し、日本生命とも提携しています。
6/25の終値は17.5ペソでしたが28日の三井住友銀行の株式取得のニュースがあってから急騰し、6/29の終値は24.40ペソでした。また最高値は28.50ペソと10ペソ以上も上げています。
基本的に年1回の配当で2021年5月に一株につき0.485ペソの配当金が支払われました。
じゃあ実際に僕が投資するのかって話になると、やっぱり少し懐疑的なところがあります。三井住友銀行との提携でデジタル化が進んだとしても、それを市民が使いこなせなければ意味がありません。ご存知のようにフィリピンのインターネット状況は良いとは言えず、またスマホも基本的にプリペイドで生活しています。そこにインターネットバンキングが入ってきたとしても、それが普及するのはインターネット状況の改善、あるいは携帯料金が廉価になるなどの下地が整わなくてはなりません。その下地の上にデジタル化があるのですから、個人的には将来的に株価は上がるとしても今はまだ買わなくていいかなって思っています。
ただ17.5ペソから6/29の最高値は28.50ペソとダブルバガー寸前まで急騰するポテンシャルを秘めているのがフィリピン株だと思いますし、リサール商業銀行も状況によってダブルバガーを達成するのではないかな~とも思っています。そういう意味では魅力的ではあります。もし6/25の株価よりも下落すれば三井住友銀行もダメージを受けるわけですから、なにかの形で防ごうとすると思います。つまりー論ずるまでもないことですがー下振れの可能性はあったにしても、三井住友銀行がバックについているという安心感があるのは心強いのではないでしょうか。
でもでも、リサール商業銀行よりも魅力的な銘柄はたくさんありますし、やっぱりまだ買わないかな~。