モンデニッシンの四半期のレポートが公開されています(PSE Edge)。詳細は必ず自分の目で確かめるようにしてくださいね。
さてさて、モンデニッシンは今年と昨年の同日までの業績は33,359,414ペソから33,758,551ペソで1.2%増加したと述べています。なんか少し言い訳がましい印象を覚えます。というのも今年と昨年の四半期のレポートを見る限りあまり芳しくないように思うんですよね。そんなこんなで四半期のレポートを引っ張ってきたいと思います。
当年度 (3ヶ月) | 昨年度 (3ヶ月) | |
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総売上高 | 16,682,290 | 16,578,025 |
総支出 | 14,755,646 | 13,229,049 |
営業外利益 | 335,501 | 1,500,642 |
営業外支出 | 4,608,061 | 762,776 |
税引前純利益 | -2,345,916 | 4,086,842 |
税金等 | -192,824 | 750,972 |
税引後利益 | -2,153,091 | 3,335,870 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | -2,154,612 | 3,091,705 |
ここで一番気になるのは営業外利益が大きく下がり、支出が大きく増えている点ですね。何でこんなに営業外利益が減ったのかを調べてみると、主に為替損益が影響しているみたいです。昨年の同期の為替損益は1,406,210,150ペソ、今年の同期は259,399,988ペソとかなり減少しています。モンデニッシンによると、米ドル建てとポンド建ての貸付金の支払いや米ドル建ての転換社債 (Convertible Note) の為替損益が大きく影響しているとのことです。昨年は1米ドル=約48ペソのレートでしたが、今年は1米ドル=約52ペソで設定したため、米ドル建ての転換社債の為替損益が大きく影響しているとのことです。為替に影響されるとは言え、ちょっと看過できない数字ですね。
なおConvertible Note (コンバーチブルノート) はシリコンバレーなどで流行っている資金調達方法です。あまり日本ではメジャーな資金調達方法ではありませんが、一言で言えば「将来的に株式に転換されるであろう借金」のことです。ただ優先株式を発行して資金よりも迅速に資金調達が可能であること、手続きが簡易であるので資金調達のために無駄な費用を払わないで済むなどのメリットがあります。しかし今回はそれが米ドル建てだったわけですから、為替の影響を直接受けます。仕方ないといえば仕方がないかもしれませんが、見通しが甘いんじゃないかと辛口なコメントを残したいと思います。
営業外を除いて売上を見てみると微増という結果に終わっていますね。モンデニッシンはフィリピン国内の売上は少し落ちたが海外での売上は上々である。しかし代替肉製品イギリスやアメリカなどのコロナウイルスの規制緩和によってレストランなどでの消費が増えたため軟化し、0.6%減の75億2,000万ペソとなったと述べています。そのため総売上高的には微増に留まったとのことです。
今月、少し強めに買い増したのは時期尚早だったかもしれません。ただ今回の純利益のマイナス分は為替損益が大きいとのことで、営業自体が悪いわけではないので暫く様子を見たいと思います。